http://jiyubijutsu.org/book/2019/watashito/
大画家の野見山暁治さんの講演会を引用します。
美術ファンや絵描きにとってはちょっとショックかもしれませんが
野見山さん程のビッグネームの大画家ですら絵画文化の衰退を嘆かれているようです。
引用
野見山:一言というよりも、私か注意することなく、私はようやく遅まきですけど最近になって気がついたの。最近になって気がついたというのは、去年練馬区から区の名誉区民という賞を受けて、それをもらいに区役所へ来いと言うんで行きましたら、やっぱり私とー緒に名誉区民に、あしたのジョーという漫画家の ちば、ちばてつや。
その人が一緒にもらいまして。そうして、私が何か賞状もらうとき、みんな一緒に座ってる人が拍手をする。ところが、そのちばてつやがその次もらったら、拍手が私と桁が違うんですね。
みんながね、猛烈な、心からの手を打っててね、わーっと鳴り止まないのね。
で、それがようやく終わったと思ったら、去年もらった、賞もらった人も来ておられるから、呼ばれたんですね。そしたら、その人も何とかいう漫画家だった。ええ。
ああ、松本零士。うん。分かりました?何か。私は知らなかったけど。何か、何とかというの書いたと言ってたな。ええ、何か、何かその人。で、その人もね、その人がのっそのっそと出てきたらね、もう出てくる前からうわーつと拍手だね。
私は、世の中は、一体これどうなったんだろうと思ってね。
何か私のときはお世辞に、おめでとうという拍手で。
ところが、心から手が、手を打つてんですね。そのとき僕はね、ああ、絵画ってものはもうないんだということはっきり知った。
だからね、私は非常に遅まきにね、絵描きというものはもう衰退して、今はないということを非常に遅まきに知ったんで。で、来ておられる皆さんも、もう大体これ衰退したなと思っておられるんじやないかと。
だから、今日は何か名残の人ばかり集まって。
引用終了
先ほどの記事のピョコタン氏の動画によると出版漫画の衰退や野見山画伯のおっしゃる絵画文化の衰退が始まっている様子です。
なんとか絵や漫画を描く者としてより一層頭を使わないと生きていけないと気を引き締めないとダメだなと思います。
むしろ絵や漫画を描いてきた経験を底力に頭をつかって作品をどうもっていくのか
考えなきゃいけない時期にとっくになっていたようです。