ボードレールはこの世の住人は寝台を変えたがる病院の患者だと言って
最後どこでもいいこの世の外であるならとどこへでも行きたいと詩に書いた。
僕はこの詩を読んで
この世の外とはいわないが
どっか遠くの寝台を見に行きたい患者であるということを自覚した。
会社の行き帰り電車の中で旅行会社の広告映像みたいなキラキラとした観光地じゃない
どっか青春のどんよりしたあの時代
ギラギラしてモンモンとしたあのわけのわからない感情を抱えたまま
自転車でもいい電車でもいい
旅行会社が映像で勧めるキラキラした広告イメージじゃない
どっかにある未知の寝台を見に行きたい。