つまづきの多い人生を送ってきた。
女性にモテず、作品で生活できず、仕事でつまづいた。
そんな時ナニワ金融道の作者がやたらエッセイで推してた。
『ぼくが金を得て学問をして世の中のためになるのなら老婆を殺すことはただしいことだ』と
ラスコーリニコフはやがて自分に自首を勧める娼婦ソーニャの父親マルメラードフで酒場で愚痴を聞く。
初めて罪と罰を読んだとき、マルメラードフの愚痴に強烈に引き込まれた。
仕事もうまくいかず借金をして娘に売春婦をさせる落ちこぼれマルメラードフ。
ダメ人間と思う人もいるだろうが
人生でつまづいた僕は『もしかしたら僕だってマルマラードフのような落ちこぼれな部分があるかもしれない』と思いマルメラードフのセリフに引き込まれ共感を覚えた。
やがてラスコーリニコフはソーニャに自首を勧められ自首をして流刑地で魂の救いをもとめ罪を償いラストを迎えるわけだが。
読んだあと頭をガーンとやられたような心臓を貫かれたような感動を覚えた。
今まで小説をたくさん読んできたし映画もみてきたが
いままで見てきた物語で一番のものだと思った!
近代文学の最高峰だと青木雄二氏もいったが僕も同感だと思った。
落ちこぼれ躓いてきた僕自身が罪と罰に救われた気がしたのだ。
誰だって失敗することはある。
だけどそんな時は罪と罰を読むのも一つの方法だろう。
そこには落ちこぼれや人生につまづいた者を救う何かがある。
近代文学の最高峰にその力があるのだから。